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社長 年頭の辞(要旨)

2012.01.05
株式会社荏原製作所

 昨年を振り返ってみますと、国内外で発生した自然災害と欧州発の金融不安が世界を覆いつくした一年でした。日本は東日本大震災によって甚大な被害をこうむりました。改めて、お亡くなりになった皆様のご冥福をお祈りするとともに、被害にあわれた皆様、特に故郷を離れざるを得なくなった多数の方々が一日も早く普通の生活を取り戻せるようにお祈りいたします。
東日本大震災が日本経済に及ぼした影響は大きく、特に被災地の回復には長い時間を要するものと思われます。また、タイの大洪水が直接及び間接的に産業界へ与える影響は大きく、それだけサプライチェーンが世界に広がっている証拠だといえます。
ユーロ圏における金融不安は、年始めから1ユーロが100円を割るというユーロ安に繋がっています。このユーロ安の状況もしばらく続くと覚悟しなければならないでしょう。ヨーロッパメーカとの競争を避けて通れない風水力事業では、生産性革新と欧州からの輸入部材の購入増加と海外生産の拡大を通して、コスト競争力の改善を実現していかなければいけません。待ったなしの状況であるという認識を全員で共有してやるべきことを確実に実行していく必要があります。
 昨年を一言で表現すれば、可能性としては内在していながら、表面に出ていなかったことが一気に噴出した年といえます。不安というのは表面に現れていないときが一番大きなものですが、いったん表面に現れた後は、すべてが解決に向かう可能性を信じる気持ちが強くなります。人はいかに困難な問題であっても、形が見えてきたものを辛抱強く克服する能力を備えています。日本は大きな国難に直面してはいますが、新しい時代を築くための第一歩が始まったと解釈できます。
今年の干支は壬辰です。壬は“時代を一貫する原理のもとに次の時代に新たな出発をするための準備の年”とされています。また辰という字は“理想に向かって辛抱強く、かつ慎重に、いろいろな抵抗や妨害と闘いながら歩みを進めていく”ことを意味します。
 日本の産業界は、今をしっかりと耐えると同時に、新しいビジネス・モデルを作り出すことで、短期に競争力を取り戻すことができるはずです。荏原もE-Plan2013で掲げた、“顧客にとって最高の製品とサービスを一体化して提供するためのサポート&サービス機能の強化”と“地域の需要特性に合わせた製品を展開し、その地域で最高の製品競争力を維持することを目的とした域産域消”を着実に実行していきます。百年を超えて荏原の事業を継続するとともに、安定的に成長させていくことが今を生きるわれわれの責任であると考えます。まだまだ解決しなければいけない懸案事項が残されていますが、少しずつでも歩みを進めることで、“すばらしい荏原”を取り戻していきたいと思います。
(以上は、1月5日当社始業式における年頭の辞の要約です。)

以上