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社長 年頭の辞(要旨)

2013.01.07
株式会社荏原製作所

 荏原は昨年に創業100年を迎えました。今年は、101年目にあたり、次の100年に向かった挑戦を開始する年にあたります。今年の干支にあたるのは「みずのとみ・きし」で、これまでの状態に区切りをつけて、原理・原則を明らかにしたうえで計画を立てて、新たな段階へ進んでいく年とされています。また、十二支の6番目に当たる巳(へび)は、成長の中で最高潮に達した生物が、次の生命を育み始める、すなわち物事がいったん終結して新たに出発を期するための象徴であるといわれています。荏原が新しい100年に向かって歩みを始めるのに相応しい年といえます。

 昨年末には安倍自民党政権が誕生し、いわゆる「アベノミクス」によって、日本経済が上昇基調に転じるという期待が広がっています。直近では円安・株高という形でその効果が見えてきています。しかし、そのような一過性の上昇基調では日本経済の根本的な問題は解決できるとは思えません。市場に潤沢に資金を供給し、震災復興を核とした公共事業投資が積極的に行われることになるでしょうが、日本経済が抱えている構造的な問題の解決無しには、公共投資による乗数効果的且つ継続的な景気浮揚は起こりえないと思います。
日本経済の根本的な問題である「人口減少による市場の縮小」という前提に立って、産業界自身が「日本市場に依存しない事業構造への転換」への取り組みを継続し、各企業は、「人口減少による縮小」が「事業の縮小」とならないような中長期的な展望に基づいた、地道な自助努力を行っていかなければなりません。「天は自ら助くる者を助く」という言葉は、時代によらず今も有効です。
日本国内における私たちの事業においても、少子高齢化による人口減少と市場の縮小は確実に進んでいます。「人口の減少による国内市場の縮小」は、中期事業計画の中に織り込まれていますが、円高と電力の不足による製造コストの上昇、それに伴う製造業の国外移転の急速な進行が加わることで、想定を越えたスピードで進行しています。度を越した円高が続いていることを恨んでいても、状況の改善にはつながりません。解決策を、まさに自助努力によって、事業全体で見つけ出す必要があります。一つには、海外製造拠点の製品を、地域の壁を越えて供給する体制を作ることです。また、高い利益率を確保できるサービスアンドサポートに関する売り上げを増やすことで、事業全体の利益を底上げしていくことも大事です。
 肝心なのは、全体最適解を見つけて、それを実現するために疑いを持たずに不断の努力をしていくことです。夢も、しっかりと認識すること無しには実現ができません。夢の認識、目標の設定および自助努力の繰り返しによってその実現を図っていきたいと思います。最後に、私が描いているポンプ事業での10年後の夢を示します。それは、南極大陸を除く五大陸で、日本国内とほぼ同じプロダクトポートフォリオで、製造・営業・サービス・サポートを展開している姿です。
(以上は、1月7日当社始業式における年頭の辞の要約です。)

以上