テクノロジー&サービス

最先端テクノロジー&サービス

エバラ時報 No.205

制御方式の異なる2種類の風力発電システムの性能比較

 エバラ時報 No.205 p.3 関塚 智 ほか
 風車出力制御方式及び発電機回転速度制御方式を組み込んだ風力発電システムの特性を把握するため、実機の風車を利用して、風況と有効電力、電圧及び電流などの電気的諸量との関係を、風車の各出力状態において検討しておくことが実務上有効な手法である。
 今回、ともに非同期の発電機を備えた制御方式の異なる二箇所の実機サイトを対象に、風況及び電気的諸量などを計測することにより、両者特性の違いを考察した。
 その結果、両風車とも、電流値の変動は有効電力の変動と明確な類似性があり、風速の変動と比較すると、それぞれの制御方式により特徴的な挙動を示すことが明らかになった。

可変速形ホーム井戸ポンプ

 エバラ時報 No.205 p.11 牧野 力 ほか
 インバータ駆動のDCブラシレスモータを搭載した可変速形ホーム井戸ポンプの開発を行った。給水量の増減に応じ、給水栓の末端圧力がおおむね一定となるようインバータで回転速度制御を行う推定末端圧力一定制御を採用しており、従来モデルに対して、約55%の省エネルギー、約7~10dB(A)の低騒音化を達成している。誘導モータを使用した従来モデルに対し、ハイドロ部を新規とし、制御圧力と使用流量範囲に適したポンプ特性とした。また、浸出性能基準適合による給水の安全性の更なる向上、従来モデルとの配管互換性確保による既設ポンプからの取替が容易などの特長を備えている。

PFCs用排ガス処理装置

 エバラ時報 No.205 p.14 篠原 豊司 ほか
 半導体や液晶製造工場ではエッチング工程やチャンバのクリーニングで地球温暖化ガスであるパーフルオロコンパウンド(PFCs)が使用されており、近年地球環境汚染防止の観点からPFCs排出量の抑制や使用量の削減が重要な課題となっている。当社では燃焼によりPFCsを分解する排ガス処理装置に加え、触媒によりPFCsを新たに高効率に分解する触媒式排ガス処理装置を開発し製品化した。今回、新たにPFCsの分解とその際に発生するふっ素の固定化を処理剤で行うことで、排水を発生させずにPFCs処理を可能としたふっ素固定式排ガス処理装置を開発した。本報では触媒式排ガス処理装置及びふっ素固定式排ガス処理装置について報告する。

ウェーハ保管・搬送用環境ボックス

 エバラ時報 No.205 p.19 田中 亮 ほか
 SMIFシステムに対応した200mmウェーハ用環境ボックスを開発した。環境ボックスは、粒子汚染と分子汚染に加えて湿度を低減することができるウェーハ保管・搬送容器である。本書は、平成13年度から15年度経済産業省「情報通信基盤高度化プログラム」の実用化開発助成金事業(事業名:高効率次世代半導体製造システム技術開発)として、新エネルギー・産業技術総合開発機構から助成金を受けて実行した成果の一部と、300mmウェーハ用環境ボックスの概要について報告する。

小型消化ガス利用固体高分子形燃料電池 コージェネレーションシステムの開発

 エバラ時報 No.205 p.25 村井 正夫 ほか
 燃料電池は発電効率が高く、電力と同時に温水を取り出すことができ、且つ環境への負荷が小さいコージェネレーション機器である。下水処理場の汚泥処理施設などで発生する消化ガスを燃料として燃料電池を利用することができれば、下水処理場内のエネルギー自給率の向上に有効で、且つ経済的なシステムを構築できる。
 10kW規模まで適用が可能なPEFCコージェネレーションシステムの構築を目的として、省電力型の小型消化ガス精製装置を開発し、PEFCと組み合わせた実証試験を行い、システムの有効性を確認した。使用したPEFCは、現在家庭用として開発が進んでいるタイプで、荏原バラードが2002年度準商用機として開発した都市ガスを燃料とする家庭用1kW級PEFCである。

一般国道25号関トンネル(上がり線)換気設備

 エバラ時報 No.205 p.31 宇田川 浩史
 一般国道25号に位置する関トンネルは、上り線、下り線からなる一方通行トンネルであり、ジェットファン縦流換気方式を採用した換気設備が設置されている。本工事においては、ライフサイクルコストの縮減を目的として、ジェットファンの主要材料をステンレス鋼材に変更することにより、トンネル内という特殊かつ悪環境下におかれるジェットファンに対する効果的な腐食対策を実施している。

道路系遠隔監視操作システム

 エバラ時報 No.205 p.34 望月 明 ほか
 国土交通省富山河川国道事務所管内にある道路設備(トンネル換気・計測、消火、消融雪、道路排水及び昇降設備)の遠隔監視操作システムと施設情報管理システムを納入した。
 その内、今回の対象設備は国道8号のくりから、源平及び城山の3トンネルの換気・計測設備、消火設備等で、3国道維持出張所及び富山河川国道事務所から集中監視制御が行えるようにした。
 遠隔監視操作システムはすべてWebの技術を利用し、どこからでも閲覧可能とした。
 また、施設情報管理システムについてもWebの技術を利用したサーバを事務所に設置し、データの一元管理を図ると共に、各出張所からの施設台帳、機器図等の図書関係の閲覧を可能とした。

高砂製紙(株)向け産業廃棄物焼却炉

 エバラ時報 No.205 p.40 千葉 信一郎 ほか
 高砂製紙(株)に産業廃棄物焼却炉を納入した。
 本施設では、製紙工場から排出される製紙汚泥及びリジェクトと呼ばれる、古紙からパルプを再生する際に排出される廃棄物を焼却し、その廃熱を蒸気として回収し、工場内のプロセス蒸気として供給する。本施設を設置したことにより、工場から排出される廃棄物の量を低減すると共に省エネルギーを行い、周囲の環境負荷を低減できた。また併せて廃棄物処理費及び燃料費の節約ができ、経済的なメリットもあった。本施設の概要を紹介する。

ロータリーキルン式産業廃棄物焼却設備 —アイシン精機(株)西尾工場—

 エバラ時報 No.205 p.44 魚住 建司 ほか
 アイシン精機株式会社/西尾工場向けに、焼却設備を納入し、同社の廃棄物処理に大いに貢献している。
 本設備では、汚泥(含塗装かす)、廃油、廃液といった産業廃棄物(36.24t/24h)を、ロータリーキルン炉を用いて処理している。小規模ながら安定燃焼を可能とするため、廃棄物の連続定量供給及びDCSの採用の結果、非常に良好な運転状態となっている。特にダイオキシン類の測定結果は良好で、西尾市の公害防止基準値である0.1ng-TEQ/m3(NTP)を大幅に下回ることが確認できた。また、対象となる廃棄物の平均発熱量が低いため、燃焼空気を燃焼排ガスの廃熱で400℃の高温に加熱し、助燃料の使用量を抑えるよう、燃焼効率の向上を図っている。

駅舎に設置した太陽光発電システム —神戸市交通局 地下鉄総合運動公園駅へ納入—

 エバラ時報 No.205 p.47 児嶋 勝 ほか
 一般的に建物は、将来の工作物を設置するようには、設計されていない。このため、太陽電池アレーを既設建築物に設置する場合、屋上床強度が十分に確保されていないことが多い。本件は、神戸市交通局の地下鉄(西神・山手線)総合運動公園駅の既設駅舎屋上に、建物を改造せずに架台を設置し、太陽光発電システムを構築したので紹介する。また、本システムには、当社製のコンパクト化されたトランスレスパワーコンディショナと、それに連動して発電データを収集、表示する計測ソフトも組込んだので、その特色などについても紹介する。