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エバラ時報 No.222

ものづくり,資源,環境そしてアジアの視点から

固体酸化物電解セルを用いたバイオガスからの高純度水素製造

 固体酸化物電解セルを用いたバイオガスからの高純度水素製造プロセスを提案した。本プロセスでは,脱硫などの前処理を介してバイオガスを固体酸化物電解セルアノード側に,カソード側には水蒸気を導入し,700℃以上の温度で電解することにより,省電力で高純度水素を製造できる。実証試験により,低電圧電解及び水素製造を確認し,本プロセスの有効性を実証した。本プロセスは簡易なシステム構成で高純度水素が得られる特長を有しており,特に,発生地域が分散し,形状・性状が多種多様なバイオマス資源に適していると思われる。また,バイオマスに限らず,色々な低品位の還元性ガスが発生するところにも適用できると考えられる。

高抵抗基板上へのダマシン配線用Cuめっき装置開発

 次世代半導体ウェーハの配線技術として,Cuの電解めっき装置が適用されている。このめっき法ではウェーハ表全面をいったん金属膜(シード)で覆い,その面をカソード電極,外周を端子部としてCuが成膜されることになる。しかしながら,微細化すなわち配線溝幅の縮小化に伴い,このシード膜も数nm程度への薄膜化が必然となり,ウェーハ面での電気抵抗(シート抵抗)も増大する。したがって,従来のめっき法では外周端子部にめっきが集中(ターミナルエフェクト)し,均一性が得られない。アノードとカソード間に高電気抵抗の含浸材を設置し,薄膜のRu(ルテニウム)シード上に電解めっきにてCu成膜,良好な膜厚分布,膜質及び埋め込み特性が得られた。

フレッシャー3100高層ビル用高揚程タイプの制御システムバックアップ

 近年のビル高層化に伴い開発された高揚程形自動給水ユニット(F3100高層ビル用高揚程タイプ)において,CPU基板や圧力センサに異常が発生した場合でも,正常なときと同じ給水が可能な制御システムバックアップの開発を行った。前記異常発生時自動的にバックアップ運転に切り替わるため断水時間が短く,またユニット設置面積も従来の標準品と同一である。推定末端圧力一定制御による最適な給水も継続可能である。

紫外線処理装置の浄水処理への適用

 水道分野においては,水道水中のクリプトスポリジウム等対策の一つとして,紫外線処理設備の導入が進められている。当社では,紫外線照射装置の開発を進める一方,紫外線照射による水質への影響評価など,紫外線処理の適用に向けて様々な研究開発を行ってきた。このたび,これらの研究開発の成果をもとに富山県砺波市の湯山配水池に,当社の第1号機となる水道用紫外線処理設備を納入した。

半導体ウェーハ向けベベル研磨装置

 デバイスの製品歩留まりに影響を及ぼすウェーハベベル部に残存している不要物質やシリコンのダメージを除去する技術として開発され,既に半導体デバイス製造の量産において歩留まり向上の実績をあげている当社のEAC300bi-Tに対して,更なる高スループット,省設置面積,そして,低CoCを望む声に応え,この度新型機EAC300bi-hpを発売した。従来のシステムに比べ,3.3倍の処理能力,約1/3以下のCoC,設置面積16%削減を達成した。

「腐食防食講座 —海水ポンプの腐食と対策技術—」
第3報:異種金属接触腐食とカソード防食

 海水中で電位の異なる材料が混用されると,異種材料間で海水を電解質とするマクロセルが構成され,電位が卑側の材料の腐食が異種金属接触腐食によって助長される。異種金属接触腐食は,条件によってはその速度が,通常の(単一材料の)腐食の数十倍以上にも及ぶことがあるので,海水腐食の中で最も注意を要する腐食形態の一つといえる。一方,電位が貴側の材料は腐食が抑制される。この腐食抑制現象を積極的に利用した防食法はカソード防食(流電陽極法及び外部電源法)と呼ばれる。本報では,海水ポンプに見られる異種金属接触腐食の事例,機構及び対策技術,並びにカソード防食の機構及び適用法について述べる。

2008年当社製品ハイライト