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エバラ時報 No.226

真実を見極める

CO2の昇圧・搬送

 CO2の回収貯留(CCS)において,分離回収後のCO2を搬送し貯留するには,ほぼ大気圧のCO2ガスを,地下の圧力及び管路抵抗を考慮に入れた圧力まで昇圧する必要がある。CO2ガスの昇圧に必要な動力は圧縮経路により変化する。シミュレーション検討にて,圧縮機で5.0~5.5MPa程度まで昇圧して凝縮させた後,液化CO2をインジェクションポンプで昇圧する経路が,省エネルギー上最適であることを確認した。

(株)荏原エリオットにおける蒸気タービンの最近の技術動向

 石油化学分野の中でも特に当社の主力分野であるエチレンプラント向けのガス圧縮機駆動用蒸気タービンについて,当社の最近の技術動向を紹介した。近年はプラントが大型化し年産100万トン規模のエチレンプラントが主流となっている。(株)荏原エリオットではガス圧縮機とその駆動機である蒸気タービンの双方について大容量化に対応して市場のニーズに応えている。蒸気タービンでは大容量化に対応するためにN1620DC二重胴高圧ケーシング,N105排気ケーシング,137-F1高差圧ダイアフラム,506-D1高圧段動翼,661最終段動翼,新型蒸気加減弁などを開発した。

特定施設水道連結型スプリンクラー用消火ポンプユニット —FSDFS型—

 社会福祉施設向スプリンクラー設備用に補助水槽一体型の消火ポンプユニットFSDFS型を開発した。本消火ポンプユニットは補助水槽の下に消火ポンプを配置することで小型化,屋外カバーを設けることで,屋外設置を可能とした。消火ポンプは4機種とし,吐出し量に応じて適切な容量を有した補助水槽(FRP製とステンレス製を用意)を組み合わせる。また,始動は遠隔スイッチによる手動始動に加え,ダイアフラム式小型圧力タンク・圧力スイッチによる自動始動にも対応可能である。主要機器には多数実績のある従来品を使用し,ポンプは片吸込渦巻ポンプFSD型,制御盤はEPM2型,流量計はFA2-25型としている。

バイオマス燃焼発電用ICFBの建設と運転・維持管理 —神之池バイオマス発電所—

 日本最大の木質バイオマス専焼発電設備を建設し,1年以上の安定稼動を確認した。当社は建設のみならず,試運転に引き続き施設の運転・維持管理も行っている。このICFB(内部循環流動床ボイラ)は,これまでの特長を活かしつつバイオマス燃料に特化したボイラで,廃棄物焚きボイラより構造をシンプルとし,低空気比運転による高効率化と建設費用の低減を達成した。神之池バイオマス発電所では,バーク・生オガ・乾燥オガの3種類の燃料を使用し,故障・停止時には相互にバックアップ運転が可能な設計となっている。引渡し後1年間の運転日数は350日であった。

バイオマス発電設備 内部循環流動床ボイラ —住友大阪セメント(株)栃木工場向け—

 住友大阪セメント(株)栃木工場向けにバイオマス発電設備を納入した。主燃料は木質チップ,副燃料は石炭とチップタイヤを使用する。ボイラは当社独自の内部循環流動床ボイラ(ICFB)で蒸発量は最大105t/h,発電出力は定格25MWである。本設備の特長は,発電効率32%というバイオマス用としては高効率発電で,その方策として①蒸気条件の高温高圧化,②層内過熱器の設置,③高圧給水加熱器の設置,④水冷式復水器の採用,の4項目の技術を採用している。引渡後の運転状況は,2009年5月の中間点検後167日間の連続運転を継続中であり,昼間は定格に近い24MWの発電を行い,夜間は工場負荷に合わせた発電負荷で運転している。

バイオマス変換施設

 新潟県上越市にある上越バイオマス循環事業協同組合に,生ごみ・下水汚泥・未利用間伐材などのバイオマスを複合的に有効利用するバイオマス変換施設を納入した。本施設では,生ごみをメタン発酵処理するときに発生するバイオガスを燃料として,下水汚泥を乾燥処理しセメント原料などに有効利用している。また,未利用間伐材などを下水汚泥乾燥用燃料として利用するとともに,一部を成形し木質ペレットを生産している。複数の未利用バイオマスを複合的に処理し,バイオマスエネルギーを高い効率で有効活用する施設となっている。2008年10月から,実稼動運転に入っており,現在に至るまで順調に運転を継続している。

2009年当社製品ハイライト