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エバラ時報 No.228

発展途上国でのインフラ整備に日本企業がコミットするには

汚水・廃水用水中ポンプインターナル・クーリング・システム(ICS)の開発

 汚水・廃水用水中ポンプのモータ冷却用インターナル・クーリング・システムを開発した。本システムにより,ポンプが水没していないときでもモータを安全に運転でき,ポンプ取扱液に混入している種々の異物の影響を受けずに,モータ冷却が可能となる。開発した本システムにおいては,新規に設計した羽根車を二つのメカニカルシールの間に配置し,新たに設けた流路を通って,モータの周囲にある水冷ジャケットへ向かうように,冷却液を循環させている。このようにして,モータより発生した熱は冷却液へ伝わり,熱交換器を介して効率良くポンプ取扱液へ放出される。

既設沈澱池躯体利用型槽浸漬式膜ろ過装置の実設備への適用例

 既設土木水槽を利用した国内最大規模(最大処理水量30000m3/d)の浸漬式膜ろ過施設を佐野浄水場(兵庫県豊岡市)に納入した。
 今回の工事は,既設浄水場の運転を停止することなく既設の急速ろ過設備を膜ろ過設備に更新するものであった。この工事では,既設沈澱池を膜の浸漬槽として再利用したので,建設コストと建設廃材の発生を低減できた。更に,膜ろ過に必要な動力には,膜浸漬槽(既設沈澱池)と膜ろ過水槽の水位差2.3mを利用し,大幅な省エネルギー化を図った。
 このように,既設土木水槽を利用し,水位差利用による無動力運転を採用した槽侵漬式膜ろ過施設は,国内では初めてである。

好気性生物処理技術の特徴と発展の流れ

 好気性生物処理は,有機性汚濁物を含む排水の主要な処理技術となっている。また,富栄養化の原因となる窒素,りん除去に対しても重要な役割を果たしている。本文では好気性生物処理技術の特徴と発展の流れを概説した。併せて,エネルギーや汚泥発生量削減,安全で衛生的な水処理の観点から今後進展が期待される,嫌気性処理と好気性処理の組合せ,アンモニア脱窒,MBR(Membrane Bio Reactor)技術を紹介した。

有機性廃棄物のメタン発酵実設備への適用

 有機性廃棄物のメタン発酵処理における基礎的事項及びメタン発酵処理技術を適用する上での留意点を前処理・メタン発酵処理・後処理の観点から概説した。また,当社の有機性廃棄物を対象としたメタン発酵処理設備の普及状況を紹介した。清涼飲料工場でのメタン発酵処理設備の適用例では,コーヒー系飲料・茶系飲料の生産工程で発生するコーヒー・茶抽出残渣などの有機性廃棄物は,粉砕処理をすることで安定したメタン発酵処理が行えた。生ごみのメタン発酵処理設備の適用例では,投入生ごみあたりのガス発生量は200~250m3/t(NTP)と安定した運転結果が得られた。