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エバラ時報 No.230

新しい産業・社会システムを創出するセンシング技術

サーモグラフィによる回転曲げ疲労限度の評価

 材料の疲労限度は強度設計に必要不可欠なデータであるが,簡便な評価法としてサーモグラフィを用いる方法が開発されている。この方法は繰返し荷重が負荷された測定対象物について応力振幅の増加に伴う温度変化を計測し,温度変化が急上昇し始める負荷時の応力を疲労限度とするものである。これまで,引張圧縮や曲げ荷重が負荷した平板を対象とした試験は多く行われてきたが,軸の回転曲げについて適用した事例はほとんど見当たらない。本研究では回転曲げ荷重が負荷する軸に対して上記手法を適用してその有効性を示すと共に,温度変化の時間依存性,客観的疲労限度決定法についても検討を行った。

UFPめっき装置を用いた三次元実装用シリコン貫通電極形成のための銅めっき技術

 半導体業界では,半導体シリコンチップの高速化と小型化,大容量化が同時に実現できるシリコン貫通電極(TSV:ThroughSiliconVia)を使用した三次元実装技術が注目されている。当社では実装用めっき装置として「EBARAUFPシリーズ」を製品化しており,銅,はんだなどのバンプや再配線用として使用され,高い生産性と信頼性をもつめっき装置として評価されている。更に同装置をTSV形成用めっき装置として適用するため,電気化学測定及び流体解析によるめっき液特性の評価や装置条件の検討を行った。納入実績の多数ある同装置を用いて優れたTSV形成用の銅めっき技術を確立することができた。

超高効率インバータ駆動ターボ冷凍機を用いた大温度差冷水供給システムの導入

 当社で開発した超高効率インバータ駆動ターボ冷凍機を採用した大温度差冷水供給システムを住友金属鉱山(株)菱刈鉱山本山抗へ納入した。この大温度差システムは,システム入口25℃,出口5℃の温度差20℃,冷凍機温度差12℃として設計した。これにより冷凍機のCOP=6.3,システムCOP=5.05とすることができた。試運転時の最大負荷でのシステムCOP値は5.76を達成した。また,坑内環境負荷に合わせて冷水供給温度を変更可能な設備とした。
 本施設は超高効率インバータ駆動ターボ冷凍機の特長を遺憾なく発揮できるシステム構成となり,運用においても部分負荷や負荷変動時の対応でCO2削減効果が期待できる設備となった。

2010年当社製品ハイライト