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エバラ時報 No.231

「地球温暖化ガス25%削減」という課題に直面して

キャビテーションCFDと壊食の予測

 キャビテーション壊食は,気泡が物体近傍で崩壊する際に発生する衝撃荷重で生じる。この現象は,単一気泡レベルでは解析可能だが,気泡群レベルの解析は困難である。キャビテーションCFDは,キャビテーションモデルと呼ばれる近似的な方法で大域的な解析を可能とし,ポンプ揚程低下の予測に用いられる。その結果に対し,壊食モデルを適用し「壊食強さ」を算出することによって壊食危険箇所や壊食量を推定する方法が,既に何種類か提案され試験的に用いられている。しかしながら決定打となる方法は見出されてはおらず,今後更なる研究が必要とされる。

未利用温水を蒸気に変換する「スチームリンク」の開発

 未利用のまま捨てられることが多い工場廃温水や,コジェネのジャケット温水を利用して,プロセスで使用できる蒸気を発生させるシステムを開発した。80~90℃の廃温水を熱源としてゲージ圧力0.1~0.2MPaの低圧の蒸気を発生させる吸収ヒートポンプと,低圧の蒸気をゲージ圧力0.3~0.6MPaまで昇圧する蒸気エゼクタを組み合わせた。本システムの試験機を製作して運転試験を行い,設計した性能を満たすことを確認し,更に試験機をユーザサイトに据え付けて実証試験を実施している。
 本システムの導入により,ボイラで発生するCO2を削減する効果が期待できる。
 なお,本システムは東京ガス,三浦工業,荏原の3社共同で開発した。

燃焼式排ガス処理装置(G5型シリーズ)

 近年,燃焼式排ガス処理装置は,安定した高い排ガス処理性能だけでなく,低ランニングコスト(省エネルギー)及び稼働率向上が求められている。G5型シリーズは,低ランニングコスト実現のため,短時間スタートアップ可能なバーナの特長を活かし,オンデマンド運転機能を装備することで,省エネルギー化を実現した。また,稼働率向上のため,処理後に発生する副生成物粉体対策として,自動粉体除去機能を装備した。更に,水壁の採用や装置内部の見える化など各機器を最適化し,高い排ガス処理性能はもちろん,コンパクトでメンテンナス性に優れた装置となった。

『1炉運転時におけるタービン発電機運転によるCO2及び経費削減』への取り組み

 荏原環境プラント(株)は,佐賀市清掃工場にごみ焼却施設を納入するとともに,運転管理業務を受託した。
 佐賀市の御指導の下,この工場において,ごみ焼却熱を利用した発電機の効率的な運転管理を通して省エネルギーに取り組み,CO2排出量の削減に関する成果を得た。
 2007年から2009年の3年間で,電気使用量の削減によるCO2排出量削減は,換算値で約1290tとなり,温暖化ガスの排出抑制と経費節減に寄与した。