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エバラ時報 No.246

国境を越えて活躍するエンジニアへ向けて

サーモグラフィによる回転軸の応力分布測定

 回転軸は想定荷重から計算された応力と材料強度を比較して設計されるが,実働荷重下の軸については想定外の外力が作用することが多く,実験による応力測定が併せて行われることが多い。サーモグラフィによる方法は電気的なノイズの影響がない上に非接触的な測定が可能であるから,回転軸に適用すれば実機稼働下の曲げ応力や引張・圧縮応力を測定できる可能性がある。本研究では,サーモグラフィを使った熱弾性応力測定によって実機稼働中の回転軸に対する応力分布の測定法を提案し,シミュレーション及び実験データに基づいて曲げ応力の測定を行い,提案した手法が妥当であることを確認した。

地中熱ヒートポンプシステムの最適運転

 再生可能エネルギーの一つである地中熱を利用したヒートポンプシステムを普及拡大していくためには,そのシステム特性を把握し,条件に応じて適切に運転する制御手法を確立することが不可欠である。
 東日本旅客鉄道㈱と荏原冷熱システム㈱は,地中熱を最大限有効利用するための制御手法を確立することを目的に,実証試験を行った。埼玉県さいたま市にある東日本旅客鉄道㈱の敷地内に,地中熱ヒートポンプシステムの試験設備を設置し,2013年7月から2014年2月までの8箇月間の試験運転を行い,ボアホール方式における地中熱ヒートポンプの運転特性を把握した。また,実測データを基に最適運転制御手法を考案した。

ポンプキャビテーション現象の基礎知識[第2回]

 ポンプにキャビテーションが発生する際の問題点の一つである振動,騒音現象に関し解説する。キャビテーション気泡の圧縮性によって流体中にバネ要素が発生する。単一気泡に関しては挙動を示すRayleighPlesset方程式がある。ポンプ全体では,連続の式とキャビテーションコンプライアンスとマスフローゲインファクター,管路系の集中定数モデルの組合せで挙動が解析されている。キャビテーション気泡が多様な周波数で振動することによって広帯域なキャビテーション騒音が発生する。ポンプの中のキャビテーション気泡全体が低周波数で振動する現象がキャビテーションサージと呼ばれる一次元的な不安定現象である。三次元的な不安定現象として旋回キャビテーション,交互翼キャビテーション等が発生する。インデューサに発生するキャビテーション不安定に関し,多くの研究がなされている。

給水装置 製品技術紹介
−第2回 給水装置の選定,設置,配管,配線方法−

 集合住宅やオフィスビル等の給水設備として使用される給水装置は,いくつかの給水方式に対応するシリーズがあり,各シリーズにポンプ口径,モータ出力の異なる機種をラインナップしている。連載の第2回は,これら多くの給水装置から,設備に合った機種を選定する上で,給水装置の性能に関する給水量と給水圧の求め方,また給水装置の設置,周囲の配管,配線について紹介する。