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エバラ時報 No.248

「その了簡になれ」

流動担体方式を用いたアンモニア脱窒プロセス

 従来法より省エネ,低コスト化となるアンモニア脱窒法を用いた窒素除去プロセスの検討を行った。合成廃水を用いた部分亜硝酸化プロセス及びアンモニア脱窒プロセスの基礎的検討結果に基づき,実廃水を用いた実証試験を行った。実証試験では,有機物濃度が低く,窒素濃度の高い下水消化汚泥分離液に続き,SS,有機物とも低く,塩類濃度の高い浸出水を対象としていずれも約6箇月以上行った。その結果,担体添加した部分亜硝酸化プロセス及びアンモニア脱窒プロセスのいずれも,担体による菌の付着保持が可能であり,安定した処理性能が得られることを確認できた。部分亜硝酸化プロセスとアンモニア脱窒プロセスを組み合わせた本流動担体処理方式を用いた実証試験では,T-N負荷は消化汚泥分離液で最大2.4kg/(m3・d),浸出水で最大2.7kg/(m3・d)であったが,いずれの場合もT-N除去率は平均80%以上と良好な脱窒性能が得られた。

㈱クリーンパワー山形向け産業廃棄物焼却設備の納入

 荏原環境プラント㈱は,このほど,㈱クリーンパワー山形向け産業廃棄物焼却設備建設工事を完工し,流動床式産業廃棄物焼却設備を納入した。本設備は,流動床焼却システム(TIF:TwinInterchangingFluidized-bed)の導入によって,流動砂による撹拌・破砕効果を生かし,汚泥,廃油,廃液,破砕ごみ(廃プラスチック等)など,多種多様な産業廃棄物を混焼一括処理し,環境負荷排出規制をクリアするとともに,産業廃棄物の焼却過程で発生する廃熱を利用した発電を行っている。

都市型防災拠点機能を備えた武蔵野市のごみ焼却処理施設

 ごみ焼却処理施設の役割は,エネルギーの有効利用や地域社会への貢献などの付加価値に加え,施設の強靱化や防災拠点としての役割が更に求められてきた。武蔵野クリーンセンターは,市役所に隣接した都市型施設として注目され,20年間の運営を含めたDBO事業として2013年に総合評価方式による入札を行った。荏原環境プラント㈱は,最新の技術と29年間の運転実績を最大限に活用し,市の求めるコンセプトに更なるアイデアを加えて提案を行った。本稿では,東日本大震災の経験を踏まえた施設の耐震性の向上,周辺施設を含む災害時の熱電供給システムの構築,一時避難者へのサポート,早期の自立再稼動が可能な設計と安心安全な施設づくりについて紹介する。

ポンプキャビテーション現象の基礎知識[第3回]

 ポンプにキャビテーションが発生する際の問題点として壊食に関し解説する。周囲の圧力が高い領域に流入した低圧の単一球形気泡は,急激に収縮し,最終的に気泡が崩壊する際に高圧の圧力波が発生し,周囲の固体に伝播する。壁面に近く,気泡が非球形に変形する場合は,壁面方向に向かうマイクロジェットが発生し,壁面に衝突する。さらに多数個の気泡の崩壊が繰り返される状況では,物体表面には多数回の荷重印加が生じ壊食が生じる。材料特性として耐壊食性を評価するため,材料のキャビテーション壊食試験法に関しては,ASTMG32,及びASTMG134という二つの規格が制定されている。耐壊食性にすぐれた材料や部分的な肉盛り溶接等を使うことによって,ポンプの壊食を低減することができる。今後,数値解析による壊食予測の進展が期待される。

給水装置 製品技術紹介
−第4回 速度制御方式について−

 当社の主力製品である給水装置(給水ユニット)の技術紹介シリーズとして,第1回・第2回講座では給水方式の種類と用途,選定方法などについて説明を行った。第3回講座では,給水方式の中で最も基本的な圧力の制御方式であるON/OFF制御方式について説明を行った。
 第4回となる本稿では,ON/OFF制御方式に比べて水圧変動を抑えるとともに,省エネルギー効果の高い運転をする速度制御方式と,それを用いた給水装置について,その制御方式の内容,実機の構造と主要構成部品,様々な特殊仕様,安全に運転するための保護機能等を紹介する。