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Project 5 信頼に挑む

六本木の街で、湾岸の施設で、
荏原製作所の品質を支え、
社会のインフラを支えていく

製鉄所や化学プラント、上下水道施設から街中のビルやマンションまで、荏原製作所のポンプはさまざまなシーンで活躍している。これらポンプをはじめとする製品のメンテナンスに取り組み、荏原製作所の信頼と品質の一翼を担うのがI.H.たちフィールドエンジニアのミッションだ。

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I.H/風水力機械カンパニー
標準ポンプ事業部/2011年入社

フィールドエンジニアコース
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Phase1背中が汗ばむような静謐な緊張感

昼も夜も多くの若者たちで賑わうハイファッションな街、東京・六本木。この街のランドマークとなる高層タワービルの地下で、荏原製作所のポンプが24時間365日止まることなく動き続けている。地域一帯の給水や排水、冷暖房システムに冷熱・温熱を供給するためのポンプだ。その数、100台以上。まさに社会のインフラを支える縁の下の力持ちだ。

2014年6月、この地下室で黙々と点検作業を続けるエンジニアたちがいた。そのひとりが、I.H. 。入社4年目、東京支社でカスタムポンプを担当するフィールドエンジニアだ。

荏原製作所のポンプは高品質なことで定評があるが、それが機械である限り定期的な点検や修理は欠かせない。高性能な製品と緻密なアフターサポートが一体となって荏原製作所が誇る品質は実現されているのである。ポンプの“ドクター”であるIたちフィールドエンジニアもまた、荏原製作所において鍵を握る技術者なのだ。

Iはポンプ1台1台に計器を当ててデータをチェックしていく。地上の喧騒とは打って変わって機械の作動音ばかりが響く地下室で、寡黙であるが熱い作業が進められた。もしも異常を見落としてしまえば、この街のインフラが麻痺してしまうことだってあり得る。それを思えば、背中が汗ばんでくるような責任の重い仕事なのである。

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Phase2巨大なポンプの前で、感性を研ぎ澄ます

東京の南エリア、湾岸沿いにある上水道施設。Iは、見上げるような巨大なポンプの前で腕組みをして佇んでいた。

「……ん? いまの音は」

ポンプの作動音に微かな異音が交じるような気がして耳を澄ましていたのである。

ポンプの点検は、基本的に現場に出向いて計器を用いて行われる。チェックする項目は振動、温度、加速度など。また、データばかりに頼るのではなく、作動音を聞くなど感性によるチェックも重要だ。専門業者のベテランには、微かな変化を聞き分けて異常箇所をぴたりと突き止める熟練者もいる。

フィールドエンジニアは、このような点検の結果を踏まえて、お客様にその後の保守計画などの提案を行う。また、不具合が発生して直接現場に駆けつけることも多い。実際の作業は専門の業者に委託するために、その手配、現場での立ち会い、スケジュール管理、お客様への対応など、任される仕事の範囲も広いのである。

また、大規模な修理では自社の工場に搬入して行うことも多く、社内の関連部門との調整もフィールドエンジニアの仕事だ。

上水道施設のポンプも改めて点検を実施したところ、軸受部に深刻な摩耗が見つかり、自社工場まで運び込んで修理を行うことになった。2ヵ月ほど過ぎて、その修理完了予定日の間近、工場のエンジニアから電話がかかってきた。

「すまん!Iさん、部品の加工に予想以上に手間取って、予定日に間に合わないのだが……」

Iはしばらく腕組みをして考え込むと、すぐに行動した。業者に連絡してその後の工程を調整する。お客様には謝りの電話をし、新たな納入日とその後のスケジュールを知らせる―。フィールドエンジニアにとって、このようなトラブルは珍しいことではない。技術とばかり向き合っているのではなく、さまざまな人たちと常にコミュニケーションを取り合う、とても人間臭い仕事でもあるのだ。

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Phase3社会を支える誇り、ともに分かち合う喜び

「子どもの頃から機械いじりが好きだった」それが、Iがフィールドエンジニアを目指した理由だ。入社1年目、新人研修でポンプに関わる基礎知識を学び、先輩についてOn The Job Trainingで仕事に取り組んでいった。3年目になると後輩の育成も任されるようになり、4年目になったいま、フィールドエンジニアとしての責任の重さを肌で感じ、仕事にも大きな手応えを感じるようになった。

そのキャリアの中でも忘れられないのは、入社2年目、先輩を離れて初めてひとりで任された案件だった。清掃工場のボイラー用の大型ポンプを、基礎部分から改修して入れ替えるという大規模工事。約2ヵ月間を要し、やっとの思いで工事を完了した。その後、検査に出向くと、お客様担当者から声をかけられた。「ポンプ、元気よく回っているぞ。ありがとう!」そのひと言聞いて、ほっと力が抜けるとともに、大きな達成感がやってきた。

そんなIは、フィールドエンジニアの魅力を次のように話す。

「荏原製作所のポンプを通じて社会を支えていることに誇りを感じます。それをひとりではなくて、さまざまな人たちと分かち合えるのがこの仕事の楽しさなのです」