小林 宏次* Koji KOBAYASHI
王 正兵** Zhengbing WANG
張 文剛** Wengang ZHANG
孫 振鵬** Zhenpeng SUN
*
荏原環境プラント(株)
**
青島荏原環境設備有限公司
中国上海市の松江(ソンジャン)区(500 t/d×4炉)及び奉賢(フェンシャン)区(500 t/d×2炉)にストーカ式焼却設備を納入し,2016年11月に性能試験を完了した。これらは中国大陸における荏原グループ納入9件目と10件目の焼却設備である。両施設は,中国最大の都市である上海市に建設され,中国における最高レベルの排ガス規制値である,EU基準が適用されている。そのため,湿式排ガス処理システムを採用するとともに,エネルギー効率改善のため,ガス-ガス熱交換器(GGH)を採用した。本稿では,乾式(消石灰噴霧)+湿式(洗煙装置)による高度有害ガス除去性能,GGH採用による経済性改善,現在までの運転状況・性能試験結果について報告する。
EBARA delivered two grate-type incineration facilities to Songjiang (500 tpd × 4 lines) and Fengxian (500 tpd × 2 lines) Waste-to-Energy Plants in Shanghai City, China. Performance tests were completed in November 2016. These are the ninth and tenth plants that the EBARA group has delivered incineration facilities in mainland China. Both plants were constructed in Shanghai, the largest city of China, and the EU emission standard, which is the highest level of flue gas regulation in China, is applied. To comply with the standard, wet type flue gas treatment system was adopted; in addition, a gas-gas heat exchanger (GGH) was also employed for energy efficiency improvement. This paper reports on the state-of-the-art flue gas treatment technology with a combination of the dry process (calcium hydroxide injection) and the wet process (wet scrubbers), cost performance improvement by employing GGH, the operational status of the facilities to date, and the results of the performance tests.
Keywords: Municipal solid waste, Grate-type incinerator, Environment, Flue gas treatment, Wet scrubber, GGH, China, Shanghai, Songjiang, Fengxian
中国上海市の松江区及び奉賢区にストーカ式焼却設備を納入し,性能試験を実施,2016年11月に松江区,2016年10月初めに奉賢区への引き渡しを完了した(図1,図2)。
本施設の建設は,上海市から事業権を取得した上海環境集団(SPC=Special Purpose Company)が行い,荏原グループはごみ焼却関連設備の基本設計,焼却炉回りの主要機器・排ガス処理設備の一部機器,自動燃焼制御装置(ACC=Automatic Combustion Control system)等の納入を担当した。
図1 上海市松江区ごみ焼却施設
図2 上海市奉賢区ごみ焼却施設
上海市は,中国中央直轄市の一つで,中国最大の都市である。15の行政区及び浦東新区から成り立っており,浦東新区も合わせた総面積は6620 km2に及び,総人口約2420万人以上を有する。
上海市は北亜熱帯気候に属し,四季の区別が明確で,日照率もよく,雨量も比較的多い。上海市は九州とほぼ同じ北緯に位置し,春と秋が短く夏と冬が比較的長いのが特徴である。
年間平均気温は約17.4 ℃で,年間降雨量の50 %が5~9月に集中的に降る。
図3に,中国大陸における上海市の位置を示す。
図3 中国大陸における上海市の位置
上海市松江区と奉賢区のごみ低位発熱量・ごみ組成を表1に,設備フロー図を図4,設備仕様を表2に示す。
同じく,公害防止基準値を表3に示す。O211%換算値は煙突出口排ガス基準値であり,O212%換算値は,日本で使用される単位,標準酸素濃度に変換した値である。
図4 設備フロー図
項目 | 低質ごみ | 設計ごみ | 高質ごみ |
低位発熱量 | 4187 kJ/kg | 6699 kJ/kg | 8374 kJ/kg |
水分 | 56.19 % | 48.40 % | 43.21 % |
可燃分 | 25.23 % | 33.44 % | 38.91 % |
灰分 | 18.58 % | 18.16 % | 17.88 % |
Cl | 0.27 % | 0.32 % | 0.35 % |
S | 0.09 % | 0.11 % | 0.12 % |
項目 | 形式・仕様 |
焼却炉 | エバラHPCC型※1ストーカ式焼却炉 |
処理量:松江区 2000 t/d(500 t/24 h×4基) | |
奉賢区 1000 t/d(500 t/24 h×2基) | |
ボイラ※3 | 過熱器付自然循環式水管ボイラ |
蒸発量:松江区 47 t/h(最大52 t/h)×4缶 | |
奉賢区 47 t/h(最大52 t/h)×2缶 | |
蒸気条件:400 ℃×4.0 MPa (ゲージ圧,過熱器出口) |
|
蒸気タービン 発電設備※4 |
蒸気タービン(復水式)+発電機 |
タービン定格:松江区 18 MW×2基 | |
奉賢区 18 MW×1基 | |
発電機定格:松江区 20 MW×2基 | |
奉賢区 20 MW×1基 | |
排ガス処理設備※3 | 集じん方式:バグフィルタ |
HCl・SOx除去方式:乾式有害ガス除去(消石灰噴霧), 湿式有害ガス除去(苛性ソーダ),GGH(ガス-ガス熱交換器) |
|
脱硝方式:無触媒脱硝(SNCR)※2 | |
ダイオキシン類対策:活性炭噴霧方式 | |
煙突 | 外筒:鉄筋コンクリート造,内筒:鋼製 |
高さ:80 m |
項目 | O211%換算値 | O212%換算値 |
ばいじん | ≦10 mg/m3(NTP) | ≦9 mg/m3(NTP) |
硫黄酸化物 SOx |
≦50 mg/m3(NTP) | ≦15.8 ppm |
窒素酸化物 NOx |
≦200 mg/m3(NTP) | ≦87.7 ppm |
塩化水素 HCl |
≦10 mg/m3(NTP) | ≦5.5 ppm |
一酸化炭素 CO |
≦50 mg/m3(NTP) | ≦36.0 ppm |
ダイオキシン類 | ≦0.1 ng-TEQ/m3(NTP) | ≦0.09 ng-TEQ/m3(NTP) |
中国におけるごみ焼却施設の建設は日本国内向け施設と異なり,ごみ処理事業を請け負ったSPCが自ら行うため,当グループはごみ焼却関連設備(ごみピット~煙突まで)の基本設計(一部詳細設計を含む),焼却炉周りの主要機器(ストーカ,油圧装置,バーナ,自動燃焼制御装置,ごみホッパレベル計)及び排ガス処理設備の一部機器納入,さらにスーパーバイザの派遣を担当した。保証事項を表4に示す。
建設スケジュールを表5に示す。契約から引渡しまで松江区は3年3箇月,奉賢区は3年2箇月であった。
項目 | 保証事項 |
年間累計運転時間 | 8000 時間以上 |
運転範囲 (焼却量負荷) |
60~110 % ただし,110 %負荷は2 h/d以内 |
炉出口温度 | 850 ℃以上,2秒間以上 |
灰の熱灼減量 | 3 %以下 |
ボイラ効率 | 80 %以上 |
火格子交換率 | 運転時間 8000 h 4 %未満 16000 h 11 %未満 24000 h 15 %未満 32000 h 18 %未満 |
排ガス処理設備での 薬品使用量 ※設計ごみ質 100%負荷時 |
尿素 0 kg/t(ごみ)以下 苛性ソーダ(30 %) 9.5 kg/t(ごみ)以下 消石灰 8.8 kg/t(ごみ)以下 活性炭 0.58 kg/t(ごみ)以下 |
項目 | 松江区 | 奉賢区 |
契約 | 2013年8月 | 2013年8月 |
機器据付け | 2014年9月~2016年4月 | 2014年10月~2016年5月 |
試運転(ごみ焼却) | 2016年5月~10月 | 2016年6月~9月 |
引渡し | 2016年11月 | 2016年10月 |
上海市松江区と奉賢区の両施設の特徴は,中国における最高レベルの排ガス規制値であるEU基準相当に対応するため,酸性ガス除去性能に優れた湿式有害ガス除去装置を採用するとともに,排ガス再加熱に必要な蒸気を削減しエネルギー効率を高めるため,腐食に強い樹脂製GGH(ガス-ガス熱交換器)を採用したことである。さらに,比較的安価な消石灰噴霧による乾式有害ガス除去を併用し,酸性ガスをある程度除去することで,湿式有害ガス除去薬剤(苛性ソーダ)の使用量を低減し,総合的に薬剤コストの低減を目指した。
当グループは,基本設計段階でこれらのプロセスをSPCに提案し,採用されたものである。
以下これらの特徴を詳しく説明するとともに,2施設を代表し,奉賢区施設の運転結果に基づき,その性能を報告する。
EU基準相当の規制値(塩化水素濃度10 mg/m3(NTP)以下)に対応するには,前々号(エバラ時報No. 252)で紹介した乾式重曹噴霧を採用する方法もあるが,本施設では中和剤(苛性ソーダ)を含む循環水で排ガスを洗浄し,酸性ガス(HCl・SOx)を除去する湿式有害ガス除去装置を採用した。
湿式有害ガス除去装置は,比較的多量の補給水を必要とするが,上海は水の豊富な地域であり問題なく採用することができた。
本施設で採用した湿式洗浄塔は,多孔板形式であり,洗浄塔下部の循環水により燃焼排ガスは飽和温度近くまで急冷され,洗浄塔上部に設置した三層の多孔板で,苛性ソーダを含んだ循環水と排ガスが十分接触し,酸性ガスが除去される。
湿式処理で使用する薬剤コストを低減するため,前段で比較的安価な消石灰を使用する乾式処理を併用した。
乾式処理では,バグフィルタ入口の排ガスダクトに,粉体の消石灰を噴霧して,酸性ガスを除去する。
酸性ガスと消石灰の反応は発熱反応であり,ガス温度は反応効率に影響する。消石灰による酸性ガス除去性能を高めるには,一般的に減温塔出口温度を150~160 ℃とすることが多い。
しかし今回は,GGHを介して湿式有害ガス除去装置入口排ガスで,湿式出口排ガスを間接的に加熱するため,減温塔出口温度を175 ℃に設定した。
消石灰の噴霧量は,乾式処理と湿式処理の薬剤コストを総合的に評価し,最も経済性に優れる当量比で設定した。
上海奉賢区施設の排ガス処理設備は,2016年6月の稼働開始以降,安定した性能を発揮している。以下に奉賢区施設における,乾式有害ガス除去装置と湿式有害ガス除去装置の性能を示す。
乾式有害ガス除去装置前後のHCl濃度,SOx濃度の変化を図5,図6に示す。
測定時の排ガス温度は175 ℃であり,乾式有害ガス除去によりHCl濃度は平均229.5 ppmから,平均65.3 ppmまで低下した(O212%換算)。SOx濃度は平均20.8 ppmから,平均10.8 ppmまで低下した(O212%換算)。
排ガス温度が高いほど,乾式消石灰噴霧による除去性能は低下するが,排ガス温度175 ℃でも,酸性ガスを粗取りし,湿式有害ガス除去装置入口酸性ガス濃度を低減するのに十分な性能が確認できた(表6)。
図5 乾式有害ガス除去前後のHCl濃度
図6 乾式有害ガス除去前後のSOx濃度
項目 | 数値 |
減温塔出口ガス温度 | 175 ℃ |
消石灰当量比 | 1.2 |
乾式HCl除去率 | 71.5 % |
乾式SOx除去率 | 48.1 % |
湿式有害ガス除去装置前後におけるHCl濃度,SOx濃度の変化を図7,図8に示す。
湿式有害ガス除去装置によりHCl濃度は平均65.3 ppmから,平均1.9 ppmまで低下した(O
2
12%換算)。SOx濃度は平均11.0 ppmから,平均3.1 ppmまで低下した(O212%換算)。
HCl除去率は約97 %,SOx除去率は約85 %であった。
図7 湿式有害ガス除去装置前後のHCl濃度 <sup>1)</sup>
図8 湿式洗浄塔前後SOx濃度
循環水のpHは直接反応効率に影響し,pHを高くすると反応効率も高くなるが,pHを高くしすぎると循環水中のスケール濃度が上昇し,配管等の閉塞が生じるおそれがある。本施設はpH6.5前後で運転しており,本条件で排ガス規制値を十分満足できている(表7)。
項目 | ケース1 | ケース2 |
pH調節範囲 | 6.0~6.5 | 6.7~7.1 |
HCl除去率 | 97.1 % | 97.3 % |
SOx除去率 | 84.7 % | 89.7 % |
湿式洗浄搭の安定した運転には,塩濃度の監視が重要であり,循環水の塩濃度が高くなると,循環配管やポンプ等にスケール固着が起こり,設備の安定運転に悪影響を及ぼすおそれがある。
最適な塩濃度は運転条件によっても異なるが,本施設では,塩濃度5 %弱で運転すれば問題なく安定運転可能だが,塩濃度が8 %を超えると,局部的に結晶などが生じることが分かった。
ごみ焼却施設で湿式有害ガス除去装置を採用する場合,湿式洗浄塔の後段に蒸気式加熱器を設置し,湿式洗浄搭で冷却された排ガスを再加熱し,低温腐食の防止や白煙の抑制を行うことが多い。そのため湿式有害ガス除去装置を採用した施設では,プロセス使用蒸気量が多く,発電量が減少し経済的に不利となることが多かった。
本施設では,腐食に強い樹脂製GGHを採用し,湿式有害ガス除去装置入口排ガスで,湿式出口排ガスを間接的に加熱し,排ガス再加熱に蒸気を使用しないプロセスとすることで,高度排ガス処理と高いエネルギー効率を両立し,経済性向上を図った。
中国国内では,ごみ焼却施設の煙突から出る白煙が問題視されることは少ないが,本施設は中国有数の大都市である上海に建設されるため,白煙を抑制することが求められた。
湿式洗浄塔出口の排ガス温度は65 ℃程度であり,煙突出口の白煙発生と,ダクト及び煙突の低温腐食を抑制するため,GGHで排ガス温度を酸露点以上の125 ℃程度まで加熱した後,煙突から大気に放出するプロセスとした。
奉賢区施設におけるGGHの設計値及び,運転実績値の例を表8に示す。
GGHについて,ほぼ設計どおりの熱交換性能を有することが確認できた。
これによる蒸気節約量は,年間8000 hの運転時間,排ガス再加熱器に使用する蒸気条件を1.3 MPa,300 ℃(過熱蒸気)と仮定すると,約21200 t/年の蒸気を節約できる。これにより年間発電量は,約3200 MW/年増加することになる。
また湿式洗浄搭入口排ガス温度は,通常150~160 ℃程度とすることが多いが,GGHの採用により入口温度が110 ℃程度まで下がるため,通常の湿式洗浄搭に比べ,使用水量を低減することができた。
湿式出口排ガス温度は65 ℃と低温のため,鋼管製の熱交換器では腐食のおそれがあるが,今回採用したGGHはPTFE樹脂製であり,運転開始11箇月経過後の状態を確認したところ,腐食・損耗等はなく健全な状態であることが確認できた。
項目 | 単位 | 設計値 | 運転値 |
GGH入口排ガス量(高温側) | m3/h(NTP) | 84700 | 79627 |
GGH入口排ガス温度(高温側) | ℃ | 170 | 176 |
湿式洗浄塔入口排ガス温度 | ℃ | 111 | 116 |
湿式洗浄塔出口排ガス温度 | ℃ | 65 | 67 |
煙突入口排ガス温度 | ℃ | 125 | 126 |
性能試験では,一部顧客事情によって検証できなかった項目を除き,全ての項目で保証値を満足することができた。奉賢区施設の性能試験の結果を表9に示す。
松江区施設についても同様に,全ての項目で保証値を満足することができた。
番号 | 保証項目 | 単位 | 保証値 | 1号炉 | 2号炉 | 判定 | |
1 | ごみ処理量 | t/d | ≧500.0 | 526.2 | 560.8 | 合格 | |
2 | ボイラ効率 | % | ≧80.00 | 80.95 | 81.39 | 合格 | |
3 | 主蒸気流量 | t/h | ≧47.00 | 48.29 | 47.62 | 合格 | |
4 | 主蒸気温度 | ℃ | 395~403 | 393.1※5 | 397.6 | 合格 | |
5 | 主蒸気圧力 | MPa | 3.80~4.20 | 3.86 | 3.88 | 合格 | |
6 | 灰の熱灼減量 | % | ≦3.00 | 1.95 | 1.76 | 合格 | |
7 | 排ガス850 ℃滞留時間 | s | ≧2.0 | 3.9 | 3.8 | 合格 | |
8 | ごみ低位発熱量※6 | kJ/kg | 6699.0 | 6796.3 | 6357.6 | − | |
9 | 騒音 | ||||||
油圧ユニット | dB(A) | <85 | 79.4 | 79.7 | 合格 | ||
10 | 煙突出口排ガス(NTP,dry,O211%) | ||||||
ばいじん | mg/m3 | ≦10 | 6.8 | 5.9 | 合格 | ||
塩化水素 | mg/m3 | ≦10 | 9.2 | 7.8 | 合格 | ||
フッ化水素 | mg/m3 | ≦1 | 0.3 | 0.2 | 合格 | ||
硫黄酸化物 | mg/m3 | ≦50 | 4.5 | 3.0 | 合格 | ||
窒素酸化物 | mg/m3 | ≦200 | 187.9 | 199.4 | 合格 | ||
一酸化炭素 | mg/m3 | ≦50 | 5.3 | 5.9 | 合格 | ||
TOC | mg/m3 | ≦10 | 0.4 | 0.4 | 合格 | ||
Hg及び化合物 | mg/m3 | ≦0.05 | 0.000077 | 0.000037 | 合格 | ||
Cd及び化合物 | mg/m3 | ≦0.05 | 未検出 | 未検出 | 合格 | ||
Pb及び化合物 | mg/m3 | ≦0.3 | 0.009 | 0.004 | 合格 | ||
その他重金属 | mg/m3 | ≦0.5 | 0.219 | 0.214 | 合格 | ||
排ガス黒度 | リンゲルマン | ≦1 | <1 | <1 | 合格 | ||
11 | 排ガス処理設備薬品使用量 | ||||||
活性炭 | kg/tごみ | ≦0.58 | 0.46 | 0.44 | 合格 | ||
消石灰 | kg/tごみ | ≦8.8 | 6.59 | 6.34 | 合格 | ||
苛性ソーダ | kg/tごみ | ≦9.5 | 5.49 | 5.77 | 合格 | ||
尿素水 | kg/tごみ | 0 | 0 | 0 | 合格 |
中国の大都市部の焼却施設では,世界的に見て最高レベルの環境性能が要求されるケースも多く,施設ごとに異なる設計条件・顧客要求に応じ,環境性能と経済性を両立したプロセスを提案する必要がある。
本稿では,前々号に引き続き,塩化水素濃度10 mg/m3(NTP)以下に対応する高度排ガス処理設備を備えた中国向け焼却施設について報告した。
前々号では本稿と異なる排ガス処理方式(半乾式消石灰スラリー噴霧と乾式重曹噴霧の併用)について報告しているので,合わせてお読みいただきたい。
当グループは,今後とも継続して技術の向上に努め,中国の廃棄物処理および環境保全に貢献していく所存である。
最後に,本プロジェクトにご協力頂いた全ての関係者の方々に深く感謝する。
1) 黒澤和重・王正兵 他,中国における大型ストーカ式焼却炉の焼却処理技術の確立と安定稼働報告(第3報),第38回全国都市清掃研究·事例発表会講演論文集(2017-1).
2) 黒澤和重,張志宝,王正兵,高度排ガス処理付き焼却炉設備の納入・運転状況−江蘇省南京市−,エバラ時報,No.252,P.64-68(2016-10).
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